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吉田カバンの鞄 [かばん]

 ミーハー。(敢えての死語)

 仕事でボロボロになっていたある日、帰宅して遅い時刻に夕食を食べていたところ見た番組が購入の引き金となった。

 まあアホといわれても仕方ないが、元々コラボ商品を色々出しまくっているメーカーなのでソニースキーとしてはデジタル関係のブツの専用ケースなどは何個か手元にあったりするし、また初代PSP発売後に出た専用ケースなんかも持っていたが、要するに「小物」しか持っていなかったので、ここ数年メインで使っている鞄に不満があったのもあり「試しに一つ買ってみるか」となった。

 因みにだが、番組放送直後に公式サイトに行ったらば、繋がらなかった。単純なのは自分だけではなかったようだ……
 あとテレビ番組の中で個人的に引き金になったのは「修理をメーカーが正式に受け付けている」点であった。


 さておき。

 実は個人的な吉田カバンへのイメージはあまり芳しくなかった。

 最初に手にしたデジカメの専用ケース(公式ページは消滅してたので、ソニー専売店の記事にリンク)は価格はデジカメ本体の半分くらいして高かったが素人目にもクオリティが高く「これはなかなか」と思ったのだが、その後手にしたコラボケースが、初めて手にしたそれに較べると「値段の割にはなあ……」「値段はアレ(=初めて手にしたデジカメケース)より安いけどなあ」といった感じのものばかりだったのと、その後手を出さなくなった後もソニーの製品とコラボするかたちで出ていたケースがどれもいまいちに思えたからであった。
 タイミング的にはPSP用のケースが一番最初に手にした同社製品だったと思うが、こちらは今見てみるとやっぱりつくりはいいのだが、正直あまり使わなかったので印象が薄かったり。

 ともあれ、そこから突っ込んで同メーカーの他製品についてや生い立ちなんかについて調べる事もなかった事に加え、たまたま自分の周囲で同社製の製品を身に付けてる方が「……」という方が多かったせいもあって、自分の中の評価は「なんかしらんがブランド化していて妙に値段の高い、ナイロン製鞄のメーカー」といった酷いものになっていたのである。「てかバリスティックナイロンとかそっち系ならTUMIでいいんじゃ」とか、今考えると酷い判断を下していた、そんな状態であった。


 でまあ今回。先に書いたような雑な先入観から同社製品は 「TANKER(タンカー)」シリーズに代表されるナイロン素材を使った鞄のイメージが先行していたのだが、「1諭吉~2諭吉程度のショルダーバッグ」といったくくりで、或いは脱線して他にも色々見ていた結果として素材は色々と使い分けているのが分かった。

 当初は「定番製品(=TANKERシリーズのショルダーバッグ)を買ってみるか」とも思ったのだが、「どうせなら最低限、今使ってる鞄のもつ利点を全て持ったものを買って比較だろう」という事になり、結果として選んだのが以下のものとなった。


 PORTER LIQUID SHOULDER BAG(L)(吉田カバン公式)


 サイズ的に今と同程度以上の荷物が入る事、防水性能について並みの鞄より強いものがある事、プラスそれまで使っていた鞄で不満だった「内部にポケットが一切ない」という問題点を解消できている事……あたりが最低条件であり、結果割と自動的にリンク先の製品を選ぶ事になった。
 毎度の如くの「実物見ずに買い」だったので三種あるカラーのどれを選ぶかで迷ったが、ひとまずそつなく使え外れのない黒を選んだ。


 届いて梱包開いた際の第一声は「コレ、大丈夫か……?」というものであった。てのがリンク先でも触れられている「コーデュラシリコンリップストップナイロン」がかなーり薄手で「どこかに引っ掛けたら一撃で逝かないか…?」と感じられるものだったからだ。



 でまあ、一月近く使ってきた結果の評価としては「この種の素材を使った鞄としては確かに値段は高めだが、それだけの価値はある。でも自分は何個もは要らんかな…」といったところとなった。

 まず件のコーデュラシリコンリップストップナイロン部分だが、まあ激しく尖ったものの引っかきなんかを喰らえば当初の不安どおりアウトであろうが、普通に使う分には当たり前だがなんの問題もなかった。
 またそれ以外にちと不安に感じたショルダーストラップの鞄本体との縫合部分―他製品みたく露骨な補強がなかった―も特に今のところ問題はない。

 そもそもこの製品のシリーズコンセプトが「モッシュピットで使えるようなもの」という事なので、その点からするとあまり極端に重たいものを入れる事は想定されていないであろう事と、実際自分はそんなに重い荷物を入れていないので実用上は問題なかった、てところである。

 ネット上のレビューにも書かれているように、鞄の全体的なサイズの割に「深さ」がある形状で、恐らく防水性能云々との兼ね合いもあってかファスナー開口部がそんなに大きくないので少々荷物が取り出しづらく感じる部分もあるが、まあムキーとなるほどの問題ではない。

 それよりも「これはいい」と感じたのが、たすきがけにした際に腰~背中あたりにあたる事になる鞄背面部に内蔵されたパット(クッション)である。これがもう、ものすごく体に馴染む。
 モッシュピットで暴れられるくらい、とは思わないしそもそもモッシュピットに荷物持って入ろうなどとは思わないが、さりとてそのコンセプトに違いなく、体に馴染む。ショルダーバッグは荷物を入れると跳ねたりする場合も多いが、内蔵されたパットのお陰で跳ねも少なく、多くの場合は荷物の重さのお陰でぴったりと体に追従したかたちになる。

 まーさかそんな部分で「おお!」と感じるとは思わなかったのだが、地味ながら「なかなかやりやがる……」と関心してしまった部分である。

 止水ファスナー使ってるとかいった部分については雨に降られた日がほぼなかったので分からないが、通常の隙間アリまくりのファスナーよりは強いだろう。

 その他は細かい指摘すればできなくもないし大雑把に言うと良いも悪いもフツーなのだが、総じて縫製や布地(素材)のチョイス等、クオリティは高いと思う。完全国内生産で人件費かかっているであろう事も考えると、価格もまあ自分としては納得がいく。



 まとめてしまうと、もう以前の鞄は使おうという気にならないくらい、自分でも意外な程「気に入って」いるのだが、じゃあなぜ「何個もは要らんかな……」なのかというと、「デザイン的に特異なものが少ないので、敢えて同サイズで別のものをという気にならない」「納得はしたが、やはりそれなりに値段は張る(もっとサイズの大きなものはもっと高い)」「自分の普段の行動だとこの鞄の容量でオールOKであり、かつコレの完成度が高いので特に他は要らん」といったところからだ。

 デザイン云々は好みの問題であるが、鞄としてまっとうな分デザインは比較的おとなしめであり、なので「同サイズでもうひとつ」という感じではない。「じゃあもうちっと大きめのなら」となるが、そうなると3諭吉近くなって、そもそもお金として躊躇するレベルになってしまう。(必要とあらば買うが)
 そして何より「これで十分良いから他はいいや」と思うくらいに出来は良い……というわけだ。



 まあ、人によって色々ご意見はあるものだと思うが、個人的には用途をはっきりさせて製品を選べば、つくりは至極まっとうであり大きく期待を裏切られるなんて事はない、そんな鞄なんじゃないかと思う。

 今回自分が選んだものは、シリーズとしては傍流ぽいが、今のところ街中で遭遇していない(気にするようになって分かったが、ワンショルダーものやメインストリームと思しき製品は結構見かける)のも含めなかなか満足いく買い物であった。



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