LG V10 (ESS製DAC搭載Androidスマートフォン)

何やってんだか……でも満足。


※以下で「音」について書かれている箇所はあくまで一個人かつ素人の主観の入った感想であり、さらに管理人は加齢で高い音が聞こえにくくなってきています。ですので「こういう考えもある」程度にお読みください。

結局のところは「高まったストレス」起因なのだけども、実は前々から気になってたもので。

恐らくさらに音質に絡む部分の性能を上げた後継機種であるV20についてネット徘徊中に見つけ「じゃあだいぶ前に見た価格の高さであきらめた前機種は価格下がってるのかしら」と調べたのがきっかけだったかと。
でさらに「界隈」の方がレビュー記事書かれていて良さそうだった上に、新品でも以前見た時より3万円以上下落、程度の良い中古ならさらに安い……といったところでふらりと。購入したのは程度の良い中古品です。

　

　

　

スマホとしてみると当時の同社製ラインナップの中ではハイエンドの方だったのもあってかパッケージが思いのほか綺麗です。
日本未発売の海外製端末だけに付属のACアダプタは変換プラグがないと使えないものだったりしますが一般的な他の製品を使えばよいので実用上支障はないでしょう。
あと特徴的なのは「tuned by AKG」と書かれた付属イヤホンですが、こちらについては現状は音を出して聞いてはいないです。

スマホとして見た場合ちょうど1年ほど前の端末なので今となってはハイエンドではないですが、相応の処理速度はあって解像度が高く大きな液晶も積んでいるので、コンテンツビューアーとして普通に使いやすいかと思います。金属製のフレームを積んでいるので5.7インチという画面サイズも相まって重さもありますが、質感もまずまず良いです。

もちろん自分の目的はESS製のDACを積んでいるところにあって、DAP代わりに使おうという目論見なわけですが。


同じくESS製のDACを積んだDX90jとの比較で、イヤホンは主にfinalのheavenVIを。音源はハイレゾとCDをリッピングしたFLAC音源で同じものをそれぞれコピーして比較してみました。

結論から言うと、スマホとしては異色なレベルで音は良いかと思います。
但し同じメーカーのDACを積んでいるといっても左右独立回路でDACもアンプも左右のch用にそれぞれ用意している、そもそもDAP専用品として作られたDX90jと較べれば……まあ完全に負けちゃいます。

ただ、比較しなければ個人的には「これでいいんじゃないかな」と思えるくらいの音と感じられました。
またボタンのタップ一つでESSのDACのオンオフを切り替えられるんですが、オフにしてしまうと同じくLG製で自宅に転がってるより古い「ハイレゾ対応」端末（isai LGL22とVGL32）と似たような音になり、DACをちゃんと積んでるのはやはりかなり効いているんだなと実感できました。

DX90jと比較した際に分かる違いとしては「下支えのしっかりとした低域の強さ」「音の分離」「音場の広さ」あたりがあるので較べるとしっかり違います。特に「あまり良くない音源」だと音の分離の違いが効いていて「聞きやすさ」の程度が結構変わってくるようです。

で……多分普通はやらないかと思いますが自分としてはDX90jを手放してこちらでいくつもりです。
音質だけでいえば間違いなくDX90jの方が良いんですが、画面が大きくて使いやすいといった利便性も合わせて考えた結果、です。


音質については自分はOKだったわけですが、音質以外のとこについても少し。

ESS製DACをオンに切り替えると、通常は15段階のボリュームが75段階になります。それはかなり有難いんですが、物理ボタン（本体裏面についてます）を使うと、これが5段階ずつの調整幅になってしまいます。
なので細かく音量調整するなら画面のスライダーを動かす事になるんですが、1段階ずつ動かそうとすると結構操作がしづらいです。慣れれば解決するかもですが、ここはちょっと惜しいかなあと。

また自慢のESS製DACですが、3.5mmのイヤホンジャックに何かささってないとオンにできないので、Bluetooth接続のイヤホンやヘッドホンを使う際はオンにできません。これはかなり勿体ないとこかと思います。
それでもこのV10の場合はBluetooth接続時の対応コーデックがapt-Xまでなのでまだいいですが、後継機種のV20ではapt-XHD対応にも関わらず同様にDACがオンにできないんだそうで……勿体ない話です。

あとこれは手元に転がってる同じLG製の他端末の頃から変わってないのですが、LG謹製の標準ミュージックアプリはALACに対応していません。元々Andoroid端末ユーザーの方なら問題はないかと思いますが、自分のようにiOS端末やiPod touchなんかも使っている場合、結構困った事になります。
実は今回、手元のALAC音源を全てFLACに変換しなおしたりしたのですが……まあHFPlayerあたりをインストールしてしまえばそれでもいいんですが、これもまたちょっと惜しいところかなと思います。


といったところで、DAPとスマホを一台にしたい、という方にはなかなか良いものかと思うのですが日本未発売端末故にあれこれあるので、価格は高くなりますが興味を持たれた方はこのV10の後継機種であるV20の日本国内向け版（auとドコモから発売になるようです）あたりをまずは確認されるのが良いかと思います。

とりあえず自分としては、今度こそDAPは当分コレで……