用心棒【Blu-ray】

　やっと見ました。

　ウィリスさん主演のリメイク版はネット上だとたいていボロカスに言われているのだけれど、その際引き合いに出されるのが原作なのでこれは見ないわけにはいかないだろうという事になり、そもそも時代劇好きを標榜するくせに見た事なかったので「では借りるんじゃなくちゃんと買うか」という事になった。

　で感想だが、嗚呼確かにコレと比較してしまったらばウィリスさんリメイク版はそういう評価が妥当でしょうな……というのが正直なところ。娯楽差品としての出来が違い過ぎる。
　リメイク版との差異は脚本は無論のこと、それに関連した脇役含めたキャラの立ちっぷりの違いというのも大きい。脇役キャラはまだいいにしても、ライバルとなるキャラの立ち具合がここまで違うと、そりゃ面白さに直結してきますって……

　原作にある「刀で拳銃にどう対抗するか」という見せ場部分も、仕方ないんだけども双方が銃を使うリメイク版では弱い。
　一応、ライバル役のクリストファー・ウォーケンが使うのはトンプソン短機関銃らしきものなので火力の差はあるんだけれど、ウィリスさんはリボルバーより装弾数が多いガバメントの二丁使いでついでに「凄腕」という設定なので実際にやりあうとしたらば少なくとも刀と銃ほどの差異はなくなってしまうだろう。おまけに実際の劇中では対決シーンで「参った」とか言ってトンプソン使わないし……そんなの勝負目に見えてるじゃない……

　あとこれこそどうしようもないけど、三船敏郎があらゆる面であまりに良過ぎるんですよ。別にウィリスさんが悪いとは言わないけども比較するとどうしても……

　その後の作品に多大な影響を与えた一本だけに、未見の方はレンタルでもなんでも是非。自分の場合、見ていてすぐに「あ、この台詞はあのアニメで見たな」なんてのがボロボロと見つかったりして、そういう点から見ても凄くおもしろかった。

　あと（同じキャラが出てるという事で）続編的扱いの「椿三十郎」についてはBSで放送していたのを先に見ていたけれど、個人的感想としてこちらの方が色んな意味で良いように思えた、というのも一応。