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Cayin N6ii DAP/E01 [オーディオ]

ついカッとなって(以下略

※以下で「音」について書かれている箇所はあくまで一個人かつ素人の主観の入った感想であり、さらに管理人は加齢で高い音が聞こえにくくなってきています。ですので「こういう考えもある」程度にお読みください。


【購入のきっかけ】
ACTIVO CT10を購入した結果、DP-S1が思っていたより自分にとって良い音だという事に気付きました。そんな中、あれこれ聞いているうちに「アレ?こんなに音荒かったっけ?」と感じる事が多々起きる事となりました。
何故そう感じるようになったのかは今もって分かりませんが、それと共にかつて所持していた中で最も音質的に良く(そして高価だった)AK320の事を思い出し「音質の記憶は朧気だけど、あのクラスだと荒いとかは微塵も感じなかったよなあ」などと思ううちに、結局「もっと音が良いDAPが欲しい!」となりました。

「音質的にDP-S1よりしっかり向上」「GooglePlay対応(=音楽配信のサブスクリプションサービスに全対応)」「動作が緩慢過ぎない」といったあたりの条件から候補はいくつかあがりましたが、ネット上で(自分が勝手に)評価が適格だと感じている個人サイトや、その他情報サイトなどを眺めたり調べたりした結果、標題機種の購入と相成りました。


【写真】
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箱はこんな具合で、黒一色のザラっとした手触りの箱に、シルバーのスリーブがついたものとなっており、高級感があります。

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スリーブを外すとこんな具合です。

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箱は横方向にぱたんと開きます。開くとこんな具合で、右半分にDAPの銘(?)がはいったプレートがありその横に画面用の不透明なシートが貼られたDAP本体、左半分には薄い箱がはめ込まれています。

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薄い箱の中身は液晶保護シートや説明書等の紙類で、箱を取り除くと革製のケースとUSBケーブルが入っています。

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不透明な保護シートを剥がしmicroSDスロットよりダミーカードを抜いて手元のカード(400GB)を挿し、さらに付属の革製ケースをとりつけた上で電源をオンにした直後の様子です。


【大きさ・重さ・質感等】
大きさについて、フットプリントはiPhone11より縦が2cmくらい長く幅が若干狭い程度ですので特段大きいとは感じなかったのですが、厚みが結構あり、かつ重さは300g近い為かなり「ずっしり」きます。
個人的にはあまり持ち歩きたい感じではないですが、そもそも持ち歩く気は基本ないので問題ありません。また後述しますが音質を考えると個人的には「まあ仕方ないよなあ」と思える程度です。

全体的な質感は、金属製で背面の仕上げも綺麗ですし、まずまず良いと感じました。電源ボタンを兼ねたボリュームノブのたてつけも悪くありません。

ただ付属の革製カバーが本体に対してかなりギチギチなサイズなので、最初から貼付済みの液晶保護シートの右下部分がめくれあがってくる(=自分の個体だけでなくネット上で見かける他ユーザーの方のそれもそうなってるケースが多いような……)ところや、本体下部の斜め部分にカットされたような部位周辺にくる革の成型がいまいちで浮き上がったようになっているのはちょっとマイナスかもしれません。
【訂正2020/1/1:初期に貼付してある薄くて柔軟性があり、液晶面全体を端まで覆っているフィルムは輸送中等の傷を防ぐ為のもののようで、使用開始後に使う液晶保護シートは付属のものを自分で貼る必要があるようです。】

また、液晶保護シートが貼付済みなのは有難いのですが、例によって過去に購入したN3同様ホコリがガッツリ入っているのは……といったあたりや、豪華さの演出としてやっているであろう箱についた「銘」が水平ではなく片側が奥まって傾いたかたちでついている等々について、海外メーカー製品のノリにそれなりに慣れている自分は「嗚呼またこんな感じかあ」くらいで平気ですが、国内メーカー製品しか手にした事がない方なんかだと「この価格でこのクオリティは何事か!」といった感じになるかもしれません。


【操作感等】
基本的に動作速度等の操作感は悪くありません。DAPとして実用的に使う分には問題ないと感じられました。
ただ端末の処理性能としては今時基準で見るとローエンドなものですので、Andoroid端末でもハイエンドな機種、或いは最新のiPhoneあたりの動作感を期待するとそれは厳しいです。

UIについては、一部設定メニューが英語のままであったり、といったあたりは中華製品のご愛敬、という感じですが気になる方は気になるかもしれません。

ソフト面で個人的には標準の音楽再生アプリについて「ミュージシャン名(アプリ上では「歌手」という名称)」から絞り込んだ場合、ミュージシャン名を選択した後にいきなり曲が一覧で並ぶのはいまいちと感じましたが、これは自分がアルバム一覧から曲を絞り込んでいく使い方をよくするからかもしれません。

あとは標準の音楽再生アプリでは問題なかったのですが、Andoroid端末で自分がよく使っているHFPlayerですと、音源のフォーマットに関わらず出力が一律で16bit/44.1kHzになってしまうのはちょっと残念でした。
自分としては標準の音楽再生アプリで問題ないと感じているのでいいのですが、お気に入りの音楽再生アプリがあってそれを使おうと考えている方はしっかり確認の上購入された方が無難かと思います。

あとこれは操作感とは関係ないのですが、後述する「Class Aモード」で動かしていると結構熱を持ちます。付属の革製ケース越しでも「ちょっと熱持ってるなあ……」と感じられる程度には熱くなるので、個人的には放熱用の穴が開いたサードパーティー製のケースが欲しいところです。


【音質】
では到着直後の音質について。
イヤホンは基本的にAK T8iE markIIを使い、手元の音源をあれこれ聞いてみました。

結果から言うと、個人的にはかなり満足しています。

まず基本的にエントリ~ミドルクラスのDAPに比して違いが分かる「クリアで非常に情報量が多い」音かと思います。
ですが自分にとって一番のポイントと感じられたのは、メーカーが「DAOモード」と呼ぶClass AとClass ABのアンプ切替機能と、Class Aに切り替えた場合の音質でした。

Class ABモードの音質は「普通に高音質」といった感じで、言い換えればエントリークラスのDAPの音質をどんどん良くしていくと辿り着くような音、と言えるかと思います。
それに対してClass Aモードは、変わったもので、ちょっと他に聞いた事のないような音でした。

ポエムっぽい例えをするなら、手元のCT10のようなエントリークラスDAPの音質が山の麓だとすると、Class ABのそれはそこからずっと上の山の頂上近くであるのに対し、Class Aのそれは標高はClass ABのそれと似たり寄ったりなものの、途中から道をそれて隣にある全然別の山に至る……とでも言うのでしょうか。

ポエムが過ぎるのでもうちょっと実際の印象について書くと、Class Aの場合は中高域の楽器の音、特に分かりやすいところだとボーカルの表現が「妙に生々しくなる」というのが大きな特徴としてありました。
これがClass ABの場合、そのあたりの表現力は「高音質だけど割と普通」な感じとなる代わりに、全体としてはハッキリした音になる……特に低域の締まり具合なんかでそれが顕著になる、と感じられました。

またそのClass Aの特徴なのですが、全ての音源でそれが発揮されるわけではなく、音源によってはClass ABよりいまいちに感じられたり、妙に聞きづらく感じられるものも結構ありました。
Class ABならどんな音源でも(音源の品質なりに)綺麗に聞けるけれども、Class Aの場合はハマる音源が限られ、その代わりハマった音源については「え?」と驚くくらいに良くなる、といった印象です。

実際にメーカーの意図がどうかは知る由もありませんが、Class Aだけですと用途がかなり限られてしまうのでClass ABも用意し、ユーザーが好きに切り替えるようにしたのかな……と勝手に推測してしまうくらいに違いがありました。


【その他】
ハイエンド機という事もありますが、加えてちょっと特異なClass AとClass ABの違いをしっかり感じようとするとそれなりに性能の高い、本機に見合ったイヤホン・ヘッドホンが必要となります。
というのも、自分の手元にあるものですとAK T8iE markII以外では「コレ、全然DAPの性能が活きてないよな……」という事態に陥ってしまったからです。普通はそんな事にはならないかと思いますが、一応留意は必要かと思います。(その為自分は急遽、ヘッドホンについて追加で購入する事としましたがそれについてはまた別エントリにて)


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といったところで。


個人的にはハイエンド機らしい音質に加えてClass Aモードの唯一無二(に自分には思えた)音が非常に気に入ったので良かったのですが、逆に言うとClass Aの音がそこまで気に入るものでなかった場合は、同社製のDAPでも別のオーディオマザーボード(現時点ですとA01とT01という他のDACチップを積んだものが発売済みです)を積んだものを選ぶというのも選択肢として出てくるかと思います。
ですので(普通はこの価格なら大半の方がそうするかと思いますが)試聴は必ず行う事をおすすめします。

自分としては、オーディオマザーボードの追加購入は気に入ったものが出てくればあるかもしれませんが、当分DAPを買い替える事はないかと思います。




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